サラリーマンが副業を始めると、避けて通れないのが確定申告です。
特に「白色申告と青色申告のどちらがいいの？」「控除って給与の分と重複できるの？」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、単式簿記と複式簿記の違い、白色と青色申告の特徴、そしてサラリーマンが副業で実際にどんな節税メリットを享受できるかを、具体的な数字例を交えて解説します。
単式簿記と複式簿記の違い
単式簿記は、収入と支出を「家計簿のように」記録する方法です。
シンプルですが、資産や負債の増減を正確には追えません。
複式簿記は、会計の基本スタイル。
例えば売上1万円なら「現金＋1万円 / 売上＋1万円」と両方を記録します。
手間はかかりますが、正確な損益把握と節税に直結します。青色申告で必要になるのはこちらです。
白色申告と青色申告のメリット比較
- 白色申告
- 単式簿記で簡単に申告可能
- 節税メリットは少ない（控除は基礎控除のみ） - 青色申告
- 複式簿記が必要
- 最大65万円の青色申告特別控除
- 赤字を翌年以降に繰り越せる
- 家族への給与を経費にできる
→ 本格的に副業するなら青色一択
サラリーマン副業における控除の仕組み
サラリーマンの場合、給与と副業の事業収入は別々の控除を受けられます。
つまり、給与部分には給与所得控除、副業部分には青色申告控除が使え、両方のメリットを享受できるのです。
具体的な数字シミュレーション
例：年収400万円のサラリーマンが副業ブログで売上100万円、経費20万円とした場合
① 白色申告の場合
- 給与収入：400万円 → 給与所得控除後 約278万円
- 副業所得：100万 − 経費20万 ＝ 80万円
- 合計所得：278万円＋80万円＝358万円
- 基礎控除48万円 → 課税所得310万円
② 青色申告の場合（65万円控除）
- 給与収入：400万円 → 給与所得控除後 約278万円
- 副業所得：100万 − 経費20万 ＝ 80万円 − 青色控除65万円 ＝ 15万円
- 合計所得：278万円＋15万円＝293万円
- 基礎控除48万円 → 課税所得245万円
結果：
白色申告：課税所得310万円
青色申告：課税所得245万円
差額65万円分が課税所得から減り、税率10〜20％帯なら年間6.5万〜13万円ほど節税可能です。
まとめ：副業は青色申告で手取りアップ
副業を始めたばかりで収入が少ないなら白色でも構いません。
しかし、年間売上50〜100万円を超えるようになったら青色申告に切り替える価値大です。
サラリーマン副業なら、給与所得控除＋青色申告特別控除＋基礎控除をフル活用でき、手取りが大幅にアップします。
「経費を計上できる」だけでなく、「控除を重ねて使える」のが大きなポイント。
節税は利益＝手取りを増やす最短ルート。 副業で収入が安定してきたら、必ず青色申告を検討しましょう。
※本記事は一般的な会計・税務の情報をまとめたものであり、特定の税務判断を保証するものではありません。詳細は必ず税理士・会計士など専門家にご相談ください。
